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検針係はもういらない!?スマートメーターの仕組み

スマートメーターってご存知ですか?
日本各地の電力会社で、従来のアナログ式家庭用電力メーターからスマートメーターと呼ばれるデジタル方式のものへの置き換えが進められています。

スマートメーターに変わると、どんな良いことがあるのでしょうか?
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スマートメーターってなに?

今日はこんなことを紹介してみたいと思います。

最近、電気メーターの検針員を見なくなったと思いませんか?

または、いつの間にか電気メーターが「円盤が回転する方式」からデジタル表示のものに変わったことに気づいた方はいないでしょうか?

実はこの2つ、密接に関係しています。スマートメーターと呼ばれる新方式の電気メーターの導入によって、訪問による検針の必要がなくなったのです。

このスマートメーターの導入は国の政策でもあるのですが、では、いったいスマートメーターってどのようなものなのでしょうか?

見分け方

従来式の電気メーターとスマートメーターの一番かんたんな見分け方は、電力使用量の表示がアナログかデジタルか、です。
表示がデジタル表示であれば、ほぼ間違いなくスマートメーターです。

従来の電力メーターは誘導形といって、電磁誘導の原理を応用したものでした。
外から透けて見える金属製の円盤はそのためのものです。
簡単に言えば、流れる電流でモーターを回して、その回転数をそのまま表示しています。

表示部分も数字が書かれたシリンダーを回転させることで表示しています。

まさにアナログ方式ですね。

一方で、スマートメーターの中身はデジタル回路で構成されています。
そのため、表示も液晶でデジタル表示されています。

いつ頃から?

2014年の省エネ法(エネルギーの使用の合理化等に関する法律)の改正を受けて、電力会社にはスマートメーター導入計画の作成・公表が求められるようになりました。

各地の電力会社の計画を見てみると、2014年から導入を開始し2023年頃に切り替えを完了するようなスケジュールが多いようです。*2

現在だと、半分程度の家庭に普及しているような計算になるでしょうか。

どうして検針が必要ないの?

スマートメーターの特徴の一つとして、内部に通信機能を備えていることが挙げられます。

そして、スマートメーターの密集・普及度合いによって、いくつかの通信方式が使い分けられています。

最もかんたんなのが、携帯方式と呼ばれる携帯電話回線を用いて通信を行う方式です。郊外や山間部で用いられます。

また、人工密集地ではマルチホップ方式と呼ばれるものが用いられます。こちらは、スマートメーターが近所のスマートメーターとネットワークを形成し、リレー形式で通信を行う方式です。

また、無線が通じにくい地下や高層マンションの場合は、電力線にを通信線として用いるPLC (Power Line Communication) 方式が用いられることがあります。

このような通信機能により、使用電力量はスマートメーターから直接電力会社へと送信されます。

そのため、これまでのように人間が値を読み取る必要がなくなりました。

電力「見える化」サービス

電力メーターに通信機能がついたことで、新しいサービスも生まれました。その一つが、電力の「見える化」サービスです。

スマートメーターが導入されている場合、多くの電力会社は30分ごとの電力使用量を教えてくれるサービスを行っています。

これまでは、電力使用量は月ごとでしか通知されませんでした。

毎月の請求書と同時に送られてきていたものですね。

これだと、どの日に電気を多く使ったのか、昼と夜どちらのほうが電気代がかかっているのかなどはわかりません。

太陽光パネルを設置していたり、夜間だけ電気料金が安いプランを契約している場合には、いつ電気を使ったかというのは重要な問題です。

スマートメーターの導入で細かい頻度の電気使用量測定ができるようになり、詳細な電気使用状況が公開されるようになりました。

まとめ

いかがでしたか?

個人的には、スマートメーターによる電力の「見える化」サービスが気になるところです。

電気を使っている時間帯がわかれば、電力を多く消費する機器の特徴が見えてきます。
電気を使う時間が特定時刻に集中しているのであれば、契約プランの見直しによって電気代の削減につながるかもしれませんね。

また、検針コストの削減によって電気代が安くなることを契約者としては期待したいですね。

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