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お昼休みにフロアの電気を消すとどれくらい省エネなのか計算してみた

みなさんの会社では何か省エネ活動は行っていますか?よく耳にするのは、お昼休みにフロアの電気を消すというものです。

気軽に始められる省エネ活動の代表ですが、いったいどれ程の効果があるのでしょうか。

f:id:energycoloring:20190731000432j:plain*1

省エネ効果のみつもり

今日はこんなことをやってみたいと思います。

お昼休みにフロアの電気を消す、という企業さんも多いかと思います。

「多分、会社の電気代削減に貢献しているはず。」「暗い建物で過ごしてまで行うだけの効果ってあるの?」

いろいろな考えをお持ちになる方がいると思います。

では、実際のところどれくらい省エネになるのか、試しに計算してみましょう。

建物における照明のエネルギー消費の割合

お昼休み消灯の効果を知るために、まずは建物に使うエネルギーのうちどのくらいの割合が照明に使われているか考えてみます。

調べて行く中で、こちらの環境省の資料を*2を見つけました。
大もとは資源エネルギー庁の推計のようですね。

これによると、オフィスビルで最も大きな割合を占めるのは空調機器です。

そしてその次に大きな割合を占めるのが照明で、オフィスビルの場合、夏季で約24%、冬季で約33%にもなるといいます。

全体の30%程度のエネルギーが照明に使われているのですね。

お昼休みの照明が占める割合

では、次にお昼休みの全体に占める長さを考えてみます。

会社によって電気が点いている時間というのは様々だとは思いますが、試しに朝8時から夜8時までの12時間照明が点いているとしましょう。

この場合、お昼休み1時間電気を消したとすると、

1時間/12時間 = 8.3%

電気が点いている時間が減ることになります。

オフィスの全使用エネルギーのうち30%が照明だったことを思い出すと、お昼休みにフロアの電気を消すことで

30% x 8.3% = 2.5%

のエネルギー削減につながることになります。

じゃ、結局いくら減るの?

オフィスの規模や業種によっても変わってくるので一概には言えませんが、試しに10坪程度の小規模なオフィスを考えてみましょう。

この規模のオフィスだと、従業員5人程度で、電気代は月に1万5千円程度といったところでしょうか。

一人あたりの節約金額を考えると、

1万5千円/月 x 2.5% / 5人 = 75円/月/人

となります。以外と少ないと感じるでしょうか?
年間に直してみると、

75円/月/人 x 12ヶ月 = 900 円/人

ですね。ちょっと効果が見えてきたでしょうか。

仮に一人あたりの節約効果が大規模オフィスにも適用できると仮定すれば、1000人が働くオフィスに適用して、

900円/人 x 1000人 = 90万円

の省エネ・節約効果が見込めることになります。
ここまで来ると、そこそこインパクトのある金額という感じでしょうか。

数年かけて浮いたお金で、かんたんな設備更新くらいはできそうですね。

まとめ

いかがでしたか?

今回の計算は、かなりざっくりとしたものです。
本当に効果があるかどうかは、実際に電力を測定してみなければわかりません。

ですがどちらにせよ、お昼休みのフロア消灯の効果は「塵も積もれば山となる」という諺がぴったりですね。

自分の省エネ行動がどのくらい効果があるかを意識すれば、日々の省エネに対するモチベーションアップにも繋がりそうです。

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