再生可能エネルギーと自然エネルギーの違い
再生可能エネルギーと自然エネルギーの違いって説明できますか?
ニュース、新聞等でよく聞くこの2つの言葉ですが、この2つが実は異なることをご存知の方は意外と少ないような気がします。
というわけで今日は、専門家でも迷うこともある再生可能エネルギーと自然エネルギーの違いについて紹介していきたいと思います。
エネルギーの分類
厳密には分類できないのですが、ざっとエネルギーをツリー状に分類するとこうなります。
これをみれば分かりますが、自然エネルギーは再生可能エネルギーの一部ということになります。
注意することは、再生可能エネルギーとそうでないものの違いはあくまで時間と量の問題です。
例えば、太陽光は厳密には太陽が燃え尽きたら終わりですが、
人間の尺度では太陽が燃え尽きるまでの時間が気にする必要性のないほど長いから、
ずっとエネルギーが供給されるとしているだけです。
まあ、大水力は自然エネルギーだけど再生可能エネルギーではない、という分類しているものもあったり、
再生可能エネルギーを自然エネルギーの一部としているデータもありますので、これも人や組織によって解釈が異なるようです。
この分類正しいの?
「風力が化石燃料である!」と信じている方はいらっしゃらないと思いますが、
分類をみて、違和感を感じることもあるのではないでしょうか。
「水力は規模で自然エネルギーかどうかが変わるのか」
「廃棄物を燃やすのは再生可能エネルギーなのか」
などなど。
実は統計によって分類の仕方はバラバラだったりします。
調査していく中で、統計によって差がみられるのは、水力、バイオマス、廃棄物の扱いです。
水力は、
としているものと、
としているものがありました。
バイオマスはもっと複雑です。
植物は自然に育成されるから自然エネルギーとしていることが多いようですが、
統計によっては燃やす植物の種類によって、自然エネルギーか、そうでないかを分けるということもあるみたいです。
自然エネルギー100%の国の作り方
バイオマスエネルギーは近年活用の進んでいるエネルギーの一つですが、これを使って自然エネルギー100%の国を作るシミュレーションをしてみましょう。
バイオマスにもいろいろありますが、化石燃料の燃焼に混ぜて使うペレットというものも含まれます。
では、ペレットを輸入してそれだけで燃焼させて発電するとどうなるでしょうか。
大型タンカーで海外からバイオマスエネルギーを輸入して燃やすと、国の統計では自然エネルギーの割合が上げられますね。
せっかくなので元のバイオマスは、ライトをガンガンあてて促成栽培しましょう。
輸入元なのでどんな発電をしていても自国の自然エネルギー比率には何の関係ありませんね。
ちょっといじわるかもしれませんが、なんと、自然エネルギーほぼ100%の国が出来てしまいました。
困ったことに、バイオマス発電は、熱利用することに比べるとエネルギーを効率的には使えないです。
バイオマス発電した電力で暖房器具を動かす、とかおかしいですよね。