【水分量≠湿度】エアコンはつけっぱなしが正解!?
今週のお題「残暑を乗り切る」
今年の夏は、エアコンはつけっぱなしがいいよ派、エアコンはこまめにONOFF派で盛り上がりましたね。
我が家も、スマートフォンで電力の内訳を可視化する「エナジーカラリング※」を活用し、どっちがいいかいろいろ試しました。
※こちらは法人向けサービスです
結論から言うと、
“常時ONで27度冷房(エコモード)+帰宅直後に25度冷房(パワフルモード)”
が、たぶん最適です。
で、なんでこれがいいかというと、重要なのは水分量コントロールです。
空気の水分量を事前に調節することで、エアコンの負荷を減らして、消費電力とのバランスが取る戦略です。
ちなみに、湿度と水分量は別物です。
30℃湿度60%と25℃湿度80%の水分量はだいたい同じです。
空気の湿度が違うのに水分量は同じなんです。
湿度は温度によって変わります。
“常時ONで27度冷房(エコモード)+帰宅直後に25度冷房(パワフルモード)”戦略の役目は、常時ONで27度冷房(エコモード)で水分量を調整しておき、熱い外から帰ってきたときは我慢せずに25度冷房(パワフルモード)!!
QoL(生活の質)も維持しながら、快適に暮らせます。
重要なのは、水分量コントロールです
事前に空気の水分量を調整しておくことでエアコンが効率的に消費電力を少なく動けます。
理由は以下ですが、飛ばしてもOKです。
水蒸気(気体)→水(液体)の時に、水はエネルギーを失います。
失ったエネルギーはエアコンが受け取って外に運び出します。
エアコンからすると、温度を下げるためには、湿度も下げないといけないため、余計多くのエネルギーが必要となります。
湿度を下げるだけでは、部屋の温度を下がりません。
この結果、事前に水分量を下げておくことができれば、「こまめにONOFF原理主義」の主張する「動き始めが電力を消費する」を緩和できます。
エアコンが湿度を下げる必要がなくなって、温度を調節するのに集中できるってことですね。
では、なぜ、常時ONで27度冷房で水分量をコントロールできるのでしょうか?
エアコンの動作モード
せっかくなので、もう少し詳しく理解するために、エアコンの動作モードを調べてみましょう。
皆さん、ご存知の通り、大きく分けて、冷房、暖房、除湿の三つあります。
リモコンを見ればわかりますよね。
あまり知られていませんが、実は、暖房モードは暖房とパワフル暖房、除湿モードは除湿(冷房)と再熱除湿に分かれています。
ただ、皆さんがお使いのエアコンの暖房モードと除湿モードがどっちのタイプなのか?切り替え操作が可能なのかどうなのかは、メーカー・機種によって違うので、気になる人は調べてくださいね。
それぞれの動作モード(5種類)をちょっとだけ詳しく見てみましょう。
- 冷房モードは、室内を冷やすために、室内から野外へ熱を捨てるモードです。温度↓、湿度↓、水分量↓、消費電力中
- 暖房モードは、室内を温めるために、室内へ野外から熱を持ってくるモードです。温度↑、湿度↓、水分量→、消費電力大
- パワフル暖房モードは、室内を急速に温めるために暖房とヒーターを併用します。温度↑、湿度↓、水分量→、消費電力特大
- 除湿(弱冷房)モードは、室内の湿度を下げるために、冷房を使います。温度↓、湿度↓、水分量↓、消費電力小
- 再熱除湿モードは、室内の温度だけを下げるために、冷房とヒーターを併用します。温度→、湿度↓、水分量↓、消費電力中
空気中の水分量を減らすことができるのは、冷房モードと除湿モード2種類だけです。
これを使っておくのが適切です。
ただし、除湿モードは温度を調節できないこともあり、過度に冷えすぎてしまうことがあります。
なので、ちょっと高め温度の冷房を常時ONで部屋を冷やしすぎずに、水分量を事前に調節しましょう。
まとめ
夏に気になるエアコンは、温度湿度ではなく、水分量を気にしながら利用するのが重要だとお伝えしました。
湿度は、温度で変わります。空気の水分量が変わっていなくても湿度は下がります。
エアコンを適切に活用して、熱中症にならないように快適に日本の夏を乗り切りましょう。
エアコンの消費電力などをざっくり知りたい時には、EnergyColoringがおすすめです。
引き込み線やスマートメータ、分電盤等、線がむき出しになっているところならどこでも簡単に設置でき、設置したその瞬間から分単位の電力を測定します。
さらに、独自のAIエンジンが最短48時間のデータから電力用途別内訳も推定することができます。